USB ドライブを使用してインターフェイスを構成する

Firebox の出荷時の既定の構成を使用する場合、デバイスの外部インターフェイスは DHCP によって IP アドレスを取得します。Fireware OS v11.7.3 Update 1 以上のバージョンを実行する Firebox が DHCP を使用して IP アドレスを取得できない場合は、別の方法を使って外部インターフェイスに IP アドレスを割り当てることで、Deployment Center または製品管理 Web ページに接続して、デバイス用に RapidDeploy を使用することができます。ただし、外部インターフェイスに IP アドレスを割り当てるために別の方法を使用する必要があります。このような場合は USB ドライブを使用して、静的 IP アドレスを使用するか、または PPPoE を使用して IP アドレスを取得するようにデバイスを構成することができます。デバイスがこれらのオプションのいずれかを使用するように構成するには、CSV (カンマ区切り値) ファイルを作成して USB ドライブに保存し、デバイスの電源を投入する前に USB ドライブをデバイスに接続します。

USB ドライブは、FAT、VFAT または FAT32 ファイル システムでフォーマットし、書き込み可能にする必要があります。

CSV ファイルを作成する

CSV ファイルを 1 つ作成し、複数の Firebox のインターフェイス設定をファイルに含めることができます。CSV ファイルでは、各デバイスのインターフェイス設定を 1 行で指定し、アドレスの種類を 静的 または PPPoE に指定します。CSV ファイルに指定する各デバイスの詳細では、大文字と小文字は区別されません。

Microsoft Excel などのプログラムを使用して、お使いの Firebox 用にカスタマイズしたインターフェイス設定を入力し、CSV ファイルを作成することができます。Microsoft Excel または同様のプログラムを使用して CSV ファイルを作成するときは、ファイルの種類を必ず CSV (カンマ区切り) (*.csv) に指定して保存してください。これにより、ファイルに特殊文字が含まれていても CSV ファイルは正しくエンコーディングされます。

エディタを使用して CSV ファイルを作成する場合は、各情報要素をカンマで区切り、特殊文字にはファイルのフォーマットを手動で指定する必要があります。アドレスの種類を PPPoE に設定し、ユーザー名またはパスワードにカンマや引用符が含まれている場合は、そのユーザー名またはパスワードの前後を引用符で囲む必要があります。たとえば、"my,password" または "my""password" のように囲みます。

Fireware v11.9.x 以下のバージョンを使用するデバイスは 0 以外のインターフェイス番号をサポートしていないので、CSV ファイルに 0 を指定すると RapidDeploy を使用できません。

Firebox デバイスのインターフェイス設定を格納する CSV ファイルを作成するには、以下の手順を実行します:

  1. 新しい CSV ファイルを作成し、rapid_ip.csv という名前を付けます。
  2. 各デバイスについて、以下の情報を 1 行に入力します。
    • シリアル番号
    • インターフェイス番号 (0 など)
    • インターフェイスの種類 — ext (外部)
      使用可能なオプションは外部のみです。
    • IP アドレスの種類:
      • 静的
      • PPPoE
    • アドレスの種類を 静的 に設定する場合は、以下の情報を入力します。
      • サブネットマスクの IP アドレス
      • 既定のゲートウェイ IP アドレス
      • プライマリ DNS サーバーの IP アドレス
      • セカンダリ DNS サーバーの IP アドレス (任意)
    • アドレスの種類を PPPoE に設定する場合は、以下の情報を入力します。
      • ユーザー名
      • パスワード
      • IP アドレス (任意)
  3. USB ドライブの最初のパーティションのルート ディレクトリにファイルを保存します。

複数の Firebox に同じ CSV ファイルを使用するには、手順 2–3 を繰り返して他のデバイスの情報を CSV ファイルに追加します。

以下に、CSV ファイルの 2 つの行の例を示します。最初の行では、外部インターフェイスに静的 IP アドレスが使用されるようにFirebox を構成し、次の行では、PPPoE を使用して IP アドレスを取得するように 2 番目のデバイスを構成しています。

70XX00777X777,0,ext,Static,69.164.168.168/24,69.164.168.254,202.106.0.20

80XX00888X888,0,ext,PPPoE,myname,mypassword,192.168.0.101

編集ツールによっては、CSV ファイルが正しいフォーマットで作成されないことがあります。そのため、 1 台のローカル デバイスを使って作成した CSV ファイルをテストし、Firebox がファイルを正常に読み取ることを確認してください。Firebox が CSV ファイルを使用できない場合、別のツールを使ってファイルを作成してください。

USB ドライブを使用する

CSV ファイルを作成して USB ドライブに保存した後、USB ドライブをデバイスに接続すると、Firebox は USB ドライブから外部インターフェイス設定を取得することができます。

USB ドライブを使用する前に、ドライブが書き込み可能であることを確認します。USB ドライブを書き込み可能にしておく理由は、デバイスが CSV ファイルからインターフェイス設定を取得する際にエラーが発生した場合に、Firebox が USB ドライブ上にエラー ファイルを作成できるようにするためです。

USB ドライブを使用してデバイスのインターフェイス構成を指定するには、以下のて手順を実行します:

  1. 電源コードとインターフェイス ケーブルをデバイスに接続します。デバイスの電源はまだ入れないでください。CSV ファイルでこのデバイスに指定した外部インターフェイスが、インターネットにつながっているスイッチまたはルータにインターネットに接続されていることを確認します。
  2. CSV ファイルを格納する USB ドライブを、デバイス上の USB ポートに挿入します。
  3. デバイスの電源をオンにします。
    デバイスは CSV ファイルからインターフェイス設定を取得します。

CSV ファイルからデバイスが設定を取得する際にエラーが発生した場合、エラーの内容を記したファイルが USB ドライブのルートディレクトリに保存されます。このエラー ファイルの名前は rapid_ip.err.<デバイスのシリアル番号> です。たとえば、rapid_ip.err.70XX00777X777 のような名前になります。

関連情報:

デバイスの配備ステータスを確認する

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