ポリシーの優先順位について
優先順位とは、Firebox がネットワーク トラフィックを検査して、ポリシー ルールを適用する順位です。Firebox は、最も詳細なポリシーから汎用的なポリシーにポリシーを自動的にソートします。パケット内の情報は、先頭のポリシーのルール リストと比較されます。リストされているルールの中で、パケットの条件と最初に一致したルールがパケットに適用されます。2 つのポリシーの詳細レベルが同じ場合、プロキシ ポリシーがパケット フィルタ ポリシーより常に優先されます。
自動ポリシーの順番
Firebox は自動的に最も限定的なポリシーの優先順位を高くし、最も汎用的なポリシーの優先順位を低くします。Firebox は、基準の特異性をポリシーで調べます。最初の条件で優先順位を判断できなかった場合は、次の条件の検査に移り、判断できるまでこの処理を繰り返します。基準の優先順位は、以下の順で評価されます:
- ポリシーの限定性
- ポリシーの種類に設定されているプロトコル
- 送信先 リストのトラフィック ルール
- 送信元 フィールドのトラフィック ルール
- ポリシーに適用されるファイアウォール アクション (許可済み、拒否済み、拒否済み (リセットの送信))
- ポリシーに適用されるスケジュール
- アルファベット順に基づくポリシーの種類
- アルファベット順に基づくポリシーの名前
ポリシーの限定性およびプロトコル
Firebox はこれらの基準を順番に使用して 2 つのポリシーを比較し、同等のポリシーか、または一方がより詳細なポリシーかの判定を出します。
- 任意ポリシーは、常に低い優先順位に適用されます。
- TCP 0 (任意) または UDP 0 (任意) プロトコルの番号を確認します。より少数のポリシーは優先順位が高くなります。
- TCP と UDP プロトコルの固有のポート番号を確認します。より少数のポリシーは優先順位が高くなります。
- 固有の TCP および UDP ポート番号を追加します。より少数のポリシーは優先順位が高くなります。
- IP プロトコル値に基づいてプロトコルを計算します。よりスコアの少ないポリシーは優先順位が高くなります。
ポリシーの特異性とプロトコルを比較して優先順位を設定できない場合、Firebox はトラフィック ルールを検査します。
トラフィック ルール
Firebox はこれらの基準を順番に使用して、あるポリシーと 2 番目のポリシーのルールのうち、最も汎用的なトラフィック ルールを比較します。これは最も詳細なトラフィック ルールがあるポリシーに高い優先順位を指定します。
- ホスト アドレス
- IP アドレス範囲 (比較するサブネットより小さい)
- サブネット
- IP アドレス範囲 (比較するサブネットより多い)
- 認証ユーザー名
- 認証グループ
- インターフェイス、Firebox
- Any-External、Any-Trusted 、Any-Optional
- Any
たとえば、次の 2 つのポリシーを比較します。
(HTTP-1) From: Trusted、user1
(HTTP-2) From: 10.0.0.1、Any-Trusted
Trusted は HTTP-1 の汎用的なエントリです。Any-Trusted は HTTP-2 の汎用的なエントリです。Trusted は Any-Trusted のエイリアスに含まれているので、HTTP-1 はより詳細なトラフィック ルールです。HTTP-2 には IP アドレスが含まれていますが、これが正しい順番です。その理由は、Firebox は 2 つのポリシーで最も汎用的なトラフィック ルールを比較してポリシーの優先順位を設定するからです。
トラフィック ルールを比較しても優先順位を設定できない場合、Firebox はファイアウォール アクションを調べます。
ファイアウォール オプション
Firebox は、2 つのポリシーのファイアウォール アクションを比較して優先順位を設定します。ファイアウォール アクションの優先順位 (高から低) は、以下の通りです。
- 拒否または拒否 (送信リセット)
- 許可プロキシ ポリシー
- 許可パケット フィルタ ポリシー
ファイアウォール アクションを比較しても優先順位を設定できない場合、Firebox はスケジュールを調べます。
スケジュール
Firebox は、2 つのポリシーのスケジュールを比較して優先順位を設定します。スケジュールの優先順位 (高いから低い) は以下の通りです。
- 常にオフ
- ときどきオン
- 常にオン
スケジュールを比較しても優先順位を設定できない場合、Firebox はポリシーの種類と名前を調べます。
ポリシーの種類とポリシー名
2 つのポリシーがどの優先基準にも一致しない場合、Firebox はポリシーをアルファベット順に並べます。最初に、ポリシーの種類を使用します。そして、ポリシー名を使用します。どの2 つのポリシーも同じ種類と同じ名前を持たないため、これは優先順位の最後の条件です。
優先順位を手動で設定する
手動順序指定モードに変更して、Firebox のポリシーの優先順位を設定できます。
自動順序モードを使用して、ポリシーの優先順位を設定することをお勧めします。手動順序モードに変更する場合は、ポリシーの順序を慎重にテストしてください。
- ファイアウォール > ファイアウォール ポリシー の順に選択します。
ファイアウォール ポリシー ページが表示されます。 - ポリシー リストの下で、ポリシーの自動順序モードを無効化する をクリックします。
確認メッセージが表示されます。 - はい をクリックします。
- ポリシーの順序を変更するには、ポリシーのチェックボックスを選択し、上に移動 または 下に移動 をクリックしてリストの上または下に移動します。または、ポリシー リスト内の新しい位置にドラッグします。
- ポリシー順序の保存 をクリックします。
手動順序モードに切り替えるには、Policy Manager から以下の手順を実行します:
- 表示 > 自動順序指定モード の順に選択します。
メニューに表示されていたチェックマークを解除し、確認メッセジが表示されます。 - はい をクリックして、手動順序指定モードに切り替えることを確認します。
手動順序指定モードに切り替えると、Policy Manager のウィンドウが 詳細 ビューに切り替わります。大きいアイコン ビューでポリシーの順序を変更することはできません。 - ポリシーの順序を変更するには、以下のいずれかの方法を使用します:
- ポリシーを選択して、新しい位置にドラッグします。
- ポリシーの順序の番号を選択し、新しい位置の番号を入力します。
- ポリシーを選択して、ポリシー順序ツール バーの 上向き 矢印と 下向き 矢印を使用します。