Active Directory SSO を選択する

このトピックでは、ネットワークに最適な SSO コンポーネントを選択できるように、オペレーティング システムの互換性、各コンポーネントの利点と制限、およびベストプラクティスについて説明します。

SSO を正常に動作させるには、SSO Agent ソフトウェアをインストールする必要があります。

以下のコンポーネントを 1 つまたは複数インストールすることをお勧めします。

  • SSO Client — Windows および macOS
  • Event Log Monitor (クライアントレス SSO) — Windows
  • Exchange Monitor (クライアントレス SSO) — Windows、macOS、Linux、およびモバイル クライアント

SSO Agent のみをインストールする場合は、SSO 配備で Active Directory (AD) モード を使用してユーザー情報が取得されます。AD モードは、アクセス制御の制限があり、SSO 試行の失敗やセキュリティリスクにつながる可能性があるため、プライマリ SSO 方式として使用することは意図されていません。AD モードの詳細については、次を参照してください:Active Directory SSO の仕組み

SSO コンポーネントの互換性

SSO コンポーネントと互換性のあるオペレーティング システムと Microsoft Exchange Server のバージョンに関する情報については、Fireware リリース ノートオペレーティング システムの互換性 リストを参照してください。Fireware OS のバージョンに関するリリース ノートは、WatchGuard Web サイトの Fireware リリース ノート ページ に掲載されています。

SSO コンポーネントの互換性リスト

SSO コンポーネント Windows macOS Linux iOS Android Windows Mobile
SSO Agent 1

         
SSO Client 2

       
Event Log Monitor 3

         
Exchange Monitor 4

1SSO Agent は、Windows ドメイン メンバー サーバーまたは Active Directory ドメイン コントローラにのみインストールする必要があります。

2 SSO Client には、Windows と macOS の 2 つのバージョンがあります。

3Event Log Monitor は、Windows ドメイン メンバー サーバーまたは Active Directory ドメイン コントローラにのみインストールする必要があります。

4 Exchange Monitor は、Microsoft Exchange Server がインストールされている Windows サーバーにインストールする必要があります。Exchange Monitor が構成されている場合は、ユーザーは Microsoft Exchange Server で認証を受けることができるコンピュータまたはデバイスで SSO の認証を受けることができます。

 

SSO コンポーネントの比較

それぞれの SSO コンポーネントで、配備方法、オペレーティング システムの互換性、精度と性能のレベルが異なります。以下のリストを使用して、各 SSO コンポーネントの利点と制限を比較することができます。

SSO コンポーネント 利点 制限 OSのサポート
SSO Client
  • 他の SSO 方式よりも正確
  • 配備に必要となる Active Directory GPO は 1 つのみ
  • 最小のネットワーク帯域幅を使用
  • RDP との互換性あり (Fireware v11.9.3 以降)
  • BOVPN 接続における信頼性あり
  • 頻繁にユーザーがワークステーションにログインし、ワークステーションからログアウトするネットワークにおける信頼性あり
  • 各ドメイン コンピュータに正常に配備する必要あり

Windows、macOS

Event Log Monitor
  • ワークステーション ソフトウェアは不要
  • RDP と共に使用可 (Fireware v11.10 以降)
  • 他の SSO 方式よりも多くのネットワーク帯域幅を使用
  • 複数の Active Directory GPO が必要
  • BOVPN 接続における信頼性なし
  • Windows イベント ログが停止したとき、または新しいイベント ログを生成できないときは不正確
Windows
Exchange Monitor
  • モバイル デバイスとの互換性あり
  • ワークステーション ソフトウェアは不要
  • 最小のネットワーク帯域幅を使用
  • インターネットを参照する前に、Microsoft Exchange Server に接続する電子メール ソフトウェアを開く必要あり
  • RDP ログオンの検出不可
  • 頻繁にユーザーがワークステーションにログインし、ワークステーションからログアウトするネットワークにおける信頼性なし
すべての OS

ベストプラクティス

最も信頼性の高い SSO 配備を行うために、以下を行うことをお勧めします。

Windows コンピュータのみのネットワークの場合

  • 各 Windows コンピュータに SSO Client をインストールする
  • SSO Client を SSO Agent の第一のアクセス先として指定する
  • Event Log Monitor を SSO Agent の第二のアクセス先として指定する

Windows、macOS、Linux コンピュータを使ったネットワーク、およびモバイル オペレーティングシステムを実行するデバイスの場合

  • 各 Windows と macOS コンピュータに SSO Client をインストールする
  • SSO Client を SSO Agent の第一のアクセス先として指定する
  • Exchange Monitor を SSO Agent の第二のアクセス先として指定する

複数のユーザーが同じコンピュータを使用するネットワーク環境では、以下のコンポーネント構成のいずれかをお勧めします。

  • 各クライアント コンピュータに SSO Client ソフトウェアをインストールする
  • 各ドメインに 1 つまたは複数の Event Log Monitor のインスタンスをインストールする
  • Exchange Server に Exchange Monitor をインストールする

複数の Active Directory ドメインを構成する場合は、SSO Client、Event Log Monitor、または Exchange Monitor を使用することができます。複数の Active Directory ドメインがある場合に SSO Client を構成する方法については、Active Directory Authentication を構成するWatchGuard Active Directory SSO Client をインストールする を参照してください。

シングル サインオンを有効にすると、Firewall 認証を使用してファイアウォール認証ポータル ページにログインし、別のユーザー認証情報によって認証することもできるようになります。詳細については、ファイアウォール認証 を参照してください。

シングル サインオン オプションは、Terminal Services Agent でも使用可能ですが、WatchGuard SSO ソリューション コンポーネントとは関連しておらず、別に構成されます。Terminal Services Agent の詳細については、次を参照してください:Terminal Services Agent をインストールおよび構成する

関連情報:

Active Directory シングル サインオン (SSO) について

Active Directory SSO の仕組み

Active Directory SSO のネットワーク構成例

クイック起動 — Active Directory シングル サインオン (SSO) を設定する

WatchGuard シングル サインオン (SSO) エージェントおよび Event Log Monitor をインストールする

WatchGuard Active Directory SSO Client をインストールする

WatchGuard Active Directory SSO Exchange Monitor をインストールする

Active Directory SSO をトラブルシューティングする