BGP (Border Gateway Protocol) について
BGP (Border Gateway Protocol) は、ルーティング情報を共有するルーター グループによってインターネット上で使用されるスケーラブルな動的ルート プロトコルです。BGP はルート パラメータ、または 属性 を使用してルーティング ポリシーを定義し、安定したルーティング環境を作成します。このプロトコルを使用すると、ネットワークおよびリソースとインターネットとの間で複数のパスをアドバタイズできるため、冗長パスが提供され、稼動時間を増やすことができます。
BGP を使用するホストでは、変更を検出すると、更新されたルーティング テーブル情報を TCP を使用して送信します。ホストは、ルーティング テーブルの変更された部分だけを送信します。BGP は CIDR (クラスレス ドメイン間ルーティング) を使用して、インターネット ルーティング テーブルのサイズを減らします。Fireware での BGP ルーティング テーブルのサイズは 32 K に設定されています。
一般的な WatchGuard の顧客のワイド エリア ネットワーク (WAN) のサイズは、OSPF 動的ルートに最も適しています。インターネットに複数のゲートウェイが使用できる場合には、WAN で eBGP (external Border Gateway Protocol) を使用することもできます。EBGP を使用すると、マルチホーム ネットワークで実現できるリダンダンシーを十分に活用することができます。
2 つの BGP ピア間の接続は外部 (eBGP) または内部 (iBGP) のいずれかです。接続のタイプは、各ピアに割り当てられた自律システム (AS) 番号に依存します。AS 番号は、ピアが、同じまたは異なる組織が管理するネットワークの一部であるかどうかを示します。2 つの BGP ピアが同じ自律システムの一部である場合、両方が同じ AS 番号を使い、その間の BGP 接続は iBGP セッションです。2 つの BGP ピアの AS 番号が異なる場合、その間の BGP 接続は eBGP セッションです。
ISP で eBGP に参加するには、パブリック自律システム番号 (ASN) を持っている必要があります。下記の表内の地域レジストリのいずれかから ASN を取得する必要があります。ASN が割り当てられた後、各 ISP に連絡して ISP の ASN およびその他の必要な情報を入手する必要があります。
地域 | レジストリ名 | Web サイト |
---|---|---|
北米 | RIN | www.arin.net |
ヨーロッパ | RIPE NCC | www.ripe.net |
アジア太平洋 | APNIC | www.apnic.net |
ラテン アメリカ | LACNIC | www.lacnic.net |
アフリカ | AfriNIC | www.afrinic.net |
32 ビットの AS 番号は Fireware v11.10.2 以降でサポートされています。
プライベート ネットワーク間の内部 BGP では、プライベート AS 番号を使用できます。これにより、パブリック AS 番号の登録が必要です。
- プライベート ネットワーク間の BGP のために予約された 16 ビットの AS 番号: 64512 から 65535
- プライベート ネットワーク間の BGP のために予約された 32 ビットの AS 番号: 4200000000 から 4294967294