Application Control ポリシーの例

1 日の時間、あるいはユーザー名またはグループに基づいて様々なアプリケーションを許可またはブロックするために、他の Application Control アクションと一緒に グローバル Application Control アクションを使用することができます。最初に、異なるアプリケーションのグループをブロックまたは許可する Application Control アクションを作成します。次に、異なるポリシーに異なる Application Control アクションを適用します。

以下の各例では、1 種類のポリシーで複数の Application Control アクションを有効にしています。ご自分の構成にTCP-UDP、またはOutgoing など、その他のポリシー タイプが含まれている場合、それらのポリシーのために同じ手順を用いて 2 段階の Application Control 構成を設定することができます。Application Control アクションの適用が必要なポリシーは、構成に存在するポリシーの定義と、ブロックしたいアプリケーションに基づいて決定されます。例えば、現在 FTP を使用しているアプリケーションをブロックしたい場合、 FTP ポリシーに対する Application Control アクションを有効にしなければなりません。

リモート ホストの例外を作成するには、ドメイン名でポリシーを作成して、ドメインを許可します。詳細については、ドメイン名別のポリシーについて (FQDN) を参照してください。

Application Control にはどのような種類のポリシー構成が推奨されるかについては、次を参照してください:Application Control のポリシー ガイドライン

ユーザー グループにアプリケーションを許可する

グローバル Application Control アクションがアプリケーションをブロックしている場合、別の Application Control アクションを作成して、同アプリケーションを部門または他のユーザー グループに許可できます。例えば、ほとんどのユーザーに対して、MSN インスタントメッセージング アプリケーションの使用をブロックしたいが、営業部の人々だけにはこのアプリケーションを許可したい場合、別の Application Control アクションおよびポリシーを作成すれば、そのようにすることができます。

すでにすべてのユーザーに適用されている HTTP パケット フィルタ ポリシーがある場合、これらのステップを用いて、営業部に別のアプリケーションを許可することができます。

  1. グローバル Application Control アクションを構成し、MSN インスタント メッセージ アプリケーションや許可したくないその他のアプリケーションをブロックします。
  2. グローバル Application Control アクションを既存の HTTP パケット フィルタ ポリシーに適用します。
  3. MSN インスタントメッセージング アプリケーションを許可するためには、新しい Application Control アクションを作成します。例えば、このアクションを AllowIM とします。アプリケーションが一致しない場合に グローバル アクションが使用されるようにこのアクションを構成します。
  4. 営業部のユーザーに対して HTTP ポリシーを作成します。例えば、このポリシーを HTTP-Sales とします。ユーザー グループにポリシーを作成する方法の詳細については、次を参照してください:ユーザーおよびグループをポリシーで使用する
  5. AllowIM Application Control アクションを HTTP-Sales ポリシーに適用します。
  6. HTTPHTTP-Sales ポリシーのログ記録を有効にします。
    ログ ファイルとレポート内の Application Control についての情報を見るには、ログ記録を有効にする必要があります。

この例では、最終的な 2 つのHTTP ポリシーは次のようになります。

ポリシー:HTTP-Sales

HTTP 接続は: Allowed
送信者: Sales 送信先: Any-External
Application Control: AllowIM

ポリシー: HTTP

HTTP 接続は: Allowed
送信者: Any-Trusted 送信先: Any-External
Application Control: Global

HTTP-Sales ポリシーに適用された AllowIM Application Control アクションは、グローバル Application Control アクションの例外として機能します。営業部のユーザーはMSN インスタントメッセージング アプリケーションを使用することはできますが、グローバル Application Control アクションでブロックされたその他のアプリケーションを使用することはできません。

デバイスの構成に HTTP-Proxy、TCP-UDP、または Outgoing などのその他のポリシーが含まれている場合、それはIMトラフィックに使用されている場合があり、上記のステップを繰り返して、その他のポリシー用に 2 段階の Application Control 構成を設定することができます。

営業時間中はアプリケーションをブロックする

ポリシーの適用された Application Control を使用して、1 日のうちの時間に基づいて様々なアプリケーションをブロックすることができます。例えば、営業時間中はゲームの使用をブロックしたいとは思いませんか。特定の時間の間においてアプリケーションをブロックするために、作動スケジュール付きのポリシーが適用された Application Control を使用することができます。

作動スケジュールのない HTTP プロキシ ポリシーがすでにある場合には、これらのステップを用いて、新しいポリシーや Application Control アクションを追加し、営業時間中はアプリケーションをブロックすることができます。

  1. 常にブロックしておきたいアプリケーションをブロックするために、グローバル Application Control アクションを構成します。
  2. グローバル Application Control アクションを既存の HTTP-proxy ポリシーに適用します。
  3. 営業時間を定めた Business-Hours というスケジュールを作成します。スケジュールの詳細については、次を参照してください:Firebox アクションのスケジュールを作成する
  4. 構成した Business-Hours スケジュールを使用する新しい HTTP プロキシ ポリシーを作成します。例えば、新しいポリシーを HTTP-Proxy-Business とします。ポリシーのスケジュールを設定する方法の詳細については、次を参照してください:運用スケジュールを設定する
  5. 営業時間中にブロックしたいアプリケーションをブロックする Application Control アクションを作成します。例えば、このアクションを Business とします。
  6. Business Application Control アクションを HTTP-Proxy-Business ポリシーに適用します。
  7. HTTP-ProxyHTTP-Proxy-Business ポリシーへのログ記録を有効にします。
    ログ ファイルとレポート内の Application Control についての情報を見るには、ログ記録を有効にする必要があります。

この例では、2 つの最終的なポリシーは次のようになります。

ポリシー: HTTP-Proxy-Business

HTTP 接続は: Allowed
送信者: Sales 送信先: Any-External
Application Control: Business

ポリシー: HTTP-Proxy

HTTP 接続は: Allowed
送信者: Any-Trusted 送信先: Any-External
Application Control: Global

HTTP-Proxy-Business ポリシーの Business Application Control アクションは、営業時間中だけゲームをブロックします。グローバル Application Control アクション内のその他のアプリケーションは 1 日中ブロックされます。

デバイスの構成に HTTP、TCP-UDP、または Outgoing などのその他のポリシーが含まれる場合、それはゲームトラフィックに使用されている場合があり、上記のステップを繰り返して、その他のポリシー用に 2 段階の Application Control 構成を設定することができます。

Application Control とポリシー優先度

複数の同じタイプのポリシーに異なる Application Control アクションを適用する場合、ポリシー優先度を理解すると便利で、それによってどのポリシーがどのタイプのトラフィックに適用されているかが分かります。Firebox は、最も詳細なポリシーから最も汎用的なポリシーに自動的にポリシーをソートします。リストされているルールの中で、パケットの条件と最初に一致したルールがパケットに適用されます。

ポリシー優先度の詳細については、次を参照してください:ポリシーの優先順位について

関連情報:

Application Control アクションを構成する